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正しい設計料の考え方

工事費の何%という設計料の決め方はまったくもって悪しき「土建大国ニッポン」の名残であって、本来工事費が高いから設計料が高い、工事費が安いから、設計料が安いという考え方はまったくナンセンスだ。なぜなら同じ30坪の住宅で、工事費1500万円と3000万円で設計料が「倍」ほど違うというのはどう考えてもおかしい・・・ローコスト住宅は悪い考え方ではないし、世の流れなので仕方ないが、それによって設計料も下がるという考え方を何とかしなければならない。

工事費を下げるのに建築家がどれだけの時間とアイデアが必要なのかという認識を建て主のほうも社会もしっかり理解すべきである。本来は工事費に対する割合でもなく面積に対する割合でもなく、実質その家、個々の状況によって設計料は定められるべきだろうがなかなか「やってみればわからない」というところなので、やはり契約するからには当初に金額を定めざるおえない。

こうした建築家の頭の中のモヤモヤはさておき、実質的にはほとんどの建築家が工事費の何%という設計料の決め方をしている。その割合は10%から15%巨匠になれば20%になろうが何%になろうが言いたい放題という現状である。しかし別にそれは悪いことではなく、皆建築家は自分で腹をくくって自分の値段を決めているわけであるので、建て主としては尊重してあげるべきである。

しかも設計料は「値切ってはいけない」設計料を値切るということはその人間、建築家の値段を下げることになるのだから。建築家はモノを売る商売ではない。また、ほとんど「利益、利潤」という考え方のない仕事であり、下代と上代の設定があるわけではない。提案したアイデアと後は建築家自身の「動き」そのものが設計料なのであるので、値切るということは建て主自ら「さぼってください、手を抜いてください」といっているようなものである。しかも建築家には多くの工事業者の中から安くてよい業者を選別し決定するという重要な任務があり、それをサボれば当然同じ建物が高い値段で建つことになる。つまり「設計料を値切ればその分建て物は高くなる」くらいの認識をもっておいたほうがいいだろう。

また「最低設計料」というものがある。先に述べた一千万円台のローコスト住宅への建築家側からのせめての抵抗であり、「いくら安くてもいくら小さくても「建築家住宅」を設計するには最低これだけの設計料がかかります」という意思表示である。もちろん建築家によってさまざまだが、コンビニに並んでいる建築家であれば200~250万円程度の最低設計料を設定している建築家が多いようだ。まだ設定していない建築家でも「来年からは設定するぞ!」と鼻息を荒くしているが、いつも言いだせなくてという人が多い。

つまり建て主側も家を一軒、さらにそれが「建築家住宅」であれば設計料は200万円以上と理解しておいたほうがいいだろう。もしそれより安い設計料で設計してもらえたとすれば、建築家に感謝すべきだが、逆に「大丈夫かな?」という不安を抱いてみるべきでもあるということだ。

では設計料の支払い方はどうすればいいのだろうか?これも建築家個々によって違うが基本的には分割払いである。設計の内容は大きく分けて「基本設計」「実施設計」「現場管理」というものにわかれており、それぞれの完了ごとに細かく支払うことになっている。

一例を挙げれば「契約時10%」「基本設計終了時15%」「実施設計時50%」「上棟時15%」「竣工時10%」といった感じである。

いずれにしても契約時以外は業務の完了後に支払いとなるため、建て主に不利益を生じさせない考慮がなされている。

弊社設計料については下記を参考にしてください。

https://www.nagisakobo.com/%E8%A8%AD%E8%A8%88-%E7%9B%A3%E7%90%86%E6%96%99%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

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